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ストレスは悪とは限らない

3.研修・セミナー 2024.11.1

ストレスといえば悪という認識があると思います。ストレスのない生活の方がいいですよね。ストレスについて調べていると、どうやらストレス=悪というわけでもないらしいです。もちろん悪のものもありますが、そうではないものも十分にあるらしい。

ストレス=悪の経緯

諸説あると思いますが、とある生理学者がラット実験を行いました。ラットを暑さや寒さ、騒音などのひどい環境で生活させたり、過度の運動を強要させるなど、苦痛を受けさせ続けた結果、ラットは病気になり死んでしまいました。これを人間にも当てはまるとし、ストレスは病気を引き起こす悪いものだ、という周知がなされました。
ただ、ラットと人間ではストレッサーから受ける刺激の強さも違うはずです。実際に研究が重ねられるうちにストレスと人間の関係では必ずしも悪ではない、とわかるようになりました。ラット実験を行なった生理学者も人間にとってストレスは必ずしも悪ではないと訂正をしています。しかし、当初の誤解は解かれずにストレス=悪であると認識されてしまったようです。

悪ではないストレス

スタンフォード大学で、ストレスに対する考え方と死亡リスクの関係の研究をしました。強度のストレスがあると答えた人の死亡リスクは43%も高くなっていたようです。しかし、強度のストレスがあると答えながらもストレスは必ずしも悪ではない、と答えた人の死亡リスクは低くなっていたようです。他の調査でもストレスは良いものと考える人の人生満足度が高い傾向にあることもわかったようです。さらに他の調査では、CEOや副社長など成功者の半数以上がストレスは良いものと捉えていることがわかったようです。
これらの結果からわかることは、「考え方の違いのよってストレスの影響も変わる」ということです。ストレスを否定的に捉える人はストレスが悪影響を引き起こし、ストレスを肯定的に捉える人はストレスから悪影響を受けにくい、ということですね。

ストレスの捉え方

緊張や不安ってストレスですよね。こういうストレスを肯定的に捉えることができればこのストレスは悪ではなくなると思います。
スカイダイビングの実験があります。初心者とベテランのダイバーについてスカイダイビング中の心拍数を調べました。初心者の方が恐怖感などから心拍数が高く出ると予想したにもかかわらず、ベテランダイバーの方が心拍数が高くより緊張していることがわかりました。さらにただ緊張しているだけでなく、興奮や喜びも大きくなっていたようです。
スピーチの実験もあります。スピーチの参加者を2つのグループに分けました。一つのグループには「自分は緊張していない。落ち着いている」もう一方のグループには「自分は緊張しているがワクワクしている」と考えるように指示します。すると「自分は緊張しているがワクワクしている」と考えたグループの方が自信を持って説得力の高いスピーチを行うことが出来ました。
テストの実験では、不安や緊張は失敗ではなく成功につながる、と思うだけで成績が上がったという報告もあるようです。

終わりに

ストレスを肯定的に捉える、と考えると非常に難しく聞こえてしまいます。ただストレスへの捉え方で紹介した実験では、「指示されたり」「思うだけ」で効果があったとわかっています。つまり、無理矢理にでもそう思うだけで良いのです。いたってシンプル
ストレスを悪者にして不愉快に過ごすよりは、この不愉快は成功につながるんだ、と思って過ごした方が結果楽な気はします。試してみる価値はあると思います。

さて、全く関係ないのですが、
タコの心臓は3つあるらしい。
以上、越智でした。

@余計な一言@
湊かなえ先生の作品を楽しんでいますが、心がもたないデス

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