含みの理論と協調原理
今日は含みの理論という相手に伝えるために人が守っていることについてお話ししてみようと思います。
分かりやすく伝えることにつながるので、意識してみるとコミュニケーションが上手になれるかもしれません。
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含みの理論とは
イギリスの哲学者・心理学者であるポール・グライスが「含みの理論」というのを提唱しています。その含みの理論に「協調原理とそれに従属する4つの公理」というものがあります。協調原理と4つの公理については後述します。
まず、含みの理論とは「文字通りの内容を超えた言外の内容」のことらしいです。例えば、お昼ご飯何にしようか迷っている人に「あそこにラーメン屋さんがある」と伝えたとしましょう。その言葉には、「ラーメン屋さんは開いている」「そこのラーメンが美味しい」という意味も含まれていますよね。こういう文字以外の内容のことを含みの理論というらしいです。
協調原理とは
質・量・関係性・容態という4つの内容を組み合わせコミュニケーションをとることを協調原理と呼んでいるそうです。
コミュニケーションをとるためにこの4つを守りながら、人は相手と会話などをしているらしい。これらを意識し守ることで、協調的な会話が可能になる上に分かりやすく相手に伝えられると考えられています。
その4つの内容を「4つの公理」と言うらしいです。かっこいいですね。詳しく見ていきます。
質の公理
正直に、真実だけを述べなければならない、というもの。
嘘をつくことや根拠に欠ける情報は質の公理が守られていないということになります。
これは分かりやすいですね。ただ「根拠に欠ける」という点には個人差があるような気がします。
例えば、話し手の根拠が「信頼できるこの人からの情報だから」だとして、聞き手は「その人を全く信用できない」という状況が出来上がってしまった場合、質の公理に反することになります。そうなった場合、会話としては成立しにくいですよね。
話し手が「聞き手に認められる根拠」を基に話す必要がありそうです。
量の公理
伝える情報量を適切に、というものです。
必要な情報が少ない、必要以上の情報がある、ことは量の公理が守られていないということです。
相手との関係によってもこの量は変わって来るようで、初対面だと量は多くなり関係が親しいほど量は少なくなるみたいです。
これは書いてあること分かるけど、実践すると難しいですよね。話題に対して相手がどのくらい分かっているのか、どのくらい分かるのか、によって量は変化します。分からないであろうことを1から説明するとそれはそれで量が多すぎると思いますし、その場合は必要ではない箇所を削りながら〜などと考えると流石にパンクしちゃう。かといって難しい言葉や専門用語をバンバン使って分からないまま話しても会話にならない。相手の所作、表情、反応を見て、都度判断しながら量の調節をしていく必要がありそうです。
個人的に初対面でお話する時は、どんな相手であれ小学校で習ったことは知っているであろう前提で話すことが多いです。中学校で習ったことは「あーなんかそんなのあったなぁ」という反応になりやすいので共感を狙いたい時にあえて使ったりもします。
要は聞き手が無駄なく理解できる丁度いい情報を話しましょう、ということですね。
関係性の公理
関係ないことを言ってはいけない、というものです。
急に話の流れに関係ないことを言うのは、関係性の公理が守られていないということです。
そもそも「関係ないことを言うはずがない」と思った上で会話をするんですよね。なので、お互い別々の話題で食い違っているのに気づかないネタがお得意のお笑い芸人さんもいますね。あとは、関係性の公理を無視したボケとかも良く見る気がする。全く関係ないことを関係させちゃう、とか。バカリズムさんのこの県どこを持ちますか、みたいなのも無理矢理関係させてて面白いですよね。
私がこの公理を勘違いしているかもしれませんが、何となくお笑いネタと関係が深いと思っています。
様態の公理
不明瞭な表現を使ってはいけない、というものです。様態とは物事のあり様を表すということです。
聞き手によって解釈が分かれる曖昧な表現を使うと、様態の公理が守られていないということです。
例えば明日、10時くらいに集合ね!というと9時50分なのか、10時なのか、10時10分なのか曖昧ですし人によって変わってきます。このような曖昧な表現や聞き手によって判断が変わったり、話し手と聞き手で齟齬が生まれるような表現はよくないということですね。〜くらい、だいたい〜、みたいな口癖がある人は少し注意が必要かも知れません。ちゃんと全員が同じ判断をできるような表現をしましょう、ということですね。
終わりに
この4つの公理をできるだけ守るためにも
・嘘をつかずに、根拠があり信頼できるように
・相手に合わせた理解できる最小限の情報量で
・その話題に関係のあることを
・分かりやすく明確に明瞭に
話すことを意識していくと良さそうです。
もちろん対人コミュニケーションにおいても、ですがプレゼンや指導などにも言えることだと思います。
個人的には、思い遣りみたいなふんわりした言葉を突き詰めると、4つの公理、みたいな話になるような気がしました。
さて、全く関係ないのですが、
第一回オリンピックには金メダルが無かったらしい。
男性スタッフの越智でした。
@余計な一言@
思い遣りの分析ってなんだか頭が良さそうです。
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