天敵のいないユートピア
今日はもし世の中が天敵のいないユートピアだったら・・・?というお話をしてみようと思います。そういう実験をされたかたがいらっしゃいます。
近年くまの被害が話題ですが、人間の天敵とは果たして。
天敵のいないユートピアの実験
毎日好きなだけ食事を与えられ自分たちを襲う天敵もいないような環境にネズミの集団を放つとどうなるでしょうか。ネズミがどんどん繁殖し、いわゆるネズミ算式に数が増えていくと想像ができます。
このような実験を、1960年代にアメリカの動物行動学者であるジョン・B・カルフールが行っています。
80匹入る巨大な飼育箱を用意し、内部を4つの部屋に区切ります。それぞれの部屋にオスとメスを4匹ずつ放ちます。
各部屋には餌場と水飲み場があり、十分に補充され不足することはありません。各部屋は独立させず、通路で繋げ自由に行き来することができます。
このような飼育箱を3つ用意します。
天敵のいないユートピアの実験結果
どの飼育箱でも12ヶ月でネズミの数が増え80匹にまで至りました。
しかし、それからネズミたちの死亡率が跳ね上がり16ヶ月後には絶滅寸前にまで追い込まれました。最後に残ったネズミの数は、わずか8匹だったようです。
この理由の一つが格差社会が出来てしまったからだそうです。
もともと4つの部屋で区切られていましたが、やがて自分の身内だけで1部屋を占領するボスの一族が現れます。この一族はオスとの闘争に勝ち抜いたボスが支配する集団で、囲いのメスと子どもたち、他のネズミの侵入を許さない用心棒で構成されているようです。
この一族は広々と快適に生活する一方で、追い出されたネズミは残りの部屋に集まり密集状態での生活をすることになります。
飼育箱によっては2部屋を一族が独占し、もう1部屋を他の一族が占有し、残りの一部屋で追い出されたネズミたちが超過密状態で過ごすケースもあったようです。
このような状況が続くと、過密状態の部屋ではメスと子ネズミの死亡率が増加したようで、過密部屋で生まれた子ネズミの96%が乳離れするまでに死亡してしまったようです。また巣作りなどの母性行動が出来ずに育児放棄するメスが増加したことも背景にあるそうです。
さらに異常行動に至るオスも増えました。それも3パターンの異常行動が見られたようです。
・社会とのつながりを拒絶し、みんなが眠った時に餌を食べ、メスに関心もない、ひきこもりタイプ
・オスだろうとメスだろうと子どもだろうと関係なく求愛行動を仕掛ける求愛狂タイプ
・メスを執拗に追いかけまわし強引な求愛行動やストーカー気質に加え飼育箱で亡くなった子どもの死骸を食べるようなサイコパスタイプ
過密状態ではメスもオスも異常な行動がみられそのせいで子ネズミも死亡してしまうという悲しい結果になってしまいました。
終わりに
ネズミの天敵がネズミという何とも皮肉な結果になってしまいましたが、過度なストレスによって心身異常をきたしてしまうのはネズミも人間も変わらないようですね。敵がいる環境では自集団の団結力が必要なので力の強い個体が支配ではなくリードしていたのでしょうか。
何にせよ何となく人間も考えさせられるような結果だと感じてしまいました。
さて、全く関係ないのですが、
かけ算の九九には割り算バージョンが存在するらしい。
男性スタッフの越智でした。
@余計な一言@
割り算バージョンを見てみましたが、意味がわかりませんでした。
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