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4枚のカード

3.研修・セミナー 2023.9.15

ルール違反している可能性があるカードを4枚のうちから選ぶ、という簡単な問題ですが正答率が10%未満になってしまう問題があるようです。そしてこれがズルしている人を見つけやすいということにつながるらしい。

4枚のカード

4枚のカードとは

4枚のカード問題というイギリスの認知心理学者ウェイソンが1966年に考案したロジックパズルの一種でウェイソンの選択問題とも呼ばれているようです。
・4枚のカードの中から「もしAならばBである」という条件に違反している可能性があるカードを見つける
という非常に単純なもの。問題もIQテストのような難解なものでもありません。それなのにウェイソンが考案した最初の問題は、正答率は10%にも満たないというのです。

4枚のカード問題の実験

片面には数字、もう片面にはアルファベットが書いてある4枚のカードがあります。2枚は数字が上、2枚はアルファベットが上にして並べられています。数字のカードは「4」「7」、アルファベットは「A」「D」です。ルールは「偶数が書いてあるカードの裏面は母音が書いてある」というものです。このルールを確かめるためには、どのカードをめくって確認すればいいか?というものです。不必要なカードを裏返したり、必要なカードを裏返さなかった場合が不正解です。この問題の正解は「偶数が書いてあるカードの裏面は母音が書いてある」というルールに違反している可能性があるカードだけを選んでめくることです。

暇な人はやってみてください。以下、問題です。
ルール:偶数が書いてあるカードの裏面は母音が書いてある。ルール違反している可能性があるカードをめくってください。
「4」「7」「A」「D」

4枚のカード問題の結果

この正解は「4」と「D」のカードをめくる、です。この正答率が10%らしい。
この問題のルール違反は「偶数の裏に子音が書いてあるカード」です。
・「4」の裏面が子音の場合、ルール違反
・「7」の裏面が母音でも子音でもルール違反ではない
・「A」の裏面が偶数でも奇数でもルール違反ではない
・「D」の裏面が偶数の場合、ルール違反
「A」が少し難しい気がしますね。裏が奇数でもルール違反にはならないし、裏が偶数ならルール通りです。
この問題の最も多い回答が「4」と「A」をめくる、だったようです。またこの種の問題の正答率は最大でも30%程度しかなかったようです。
これは、人間心理のひとつに「合っていること、正しいことを確認して満足する」という心理的傾向があるようです。確証バイアスというらしい。これのせいで、なにかを検証する際にそれを支持する情ばかりを集め、反証する情報を無視したり集めようとしないようです。ルールに合致している偶数と母音が書かれている「4」と「A」に注目してしまい、ルール違反の可能性があるはずの「D」を調べることが難しいようです。

そして、この問題の内容を少し変えると正答率が65%~80%になるようです。問題内容を年齢と飲み物にします。片面に年齢、もう片面に飲み物が書かれています。

ルール:ビールを飲むならば、20歳より上でなければならない。
「16歳」「25歳」「コーラ」「ビール」

この問題、先ほどの問題と考え方自体は全く一緒ですよね。
それなのに、あまり考えることなく「16歳」「ビール」を選んだ人が多いのではないでしょうか。
・「16歳」の裏面がビールの場合、ルール違反
・「25歳」の裏面がコーラでもビールでもルール違反ではない
・「コーラ」の裏面が16歳でも25歳でも何歳でもルール違反ではない
・「ビール」の裏面が20歳未満の場合、ルール違反
先ほどは上から3番目の「A」が難しく感じましたが、「コーラ」になった途端とても分かりやすいですね。

なぜ問題が変わるだけで正答率がこんなにも上がるのか。これは当初、実生活で経験している具体的な問題の方がルール違反の判断がしやすく正答率が上がるとされていたようです。ただ同様の具体的な問題でも正答率が上がらないケースがたくさんあったらしい。後に、進化心理学者のコスミデスとトゥービーが4枚のカード問題に「利益を得るなら対価を支払うべき」という社会的交換を埋め込む形をとると正答率が跳ね上がることを発見しました。つまり「ズルしている人」を見つける能力が高いということですね。利益だけ得て対価を払ってない人を見つけやすい、という。
人の間で人間とは良く言ったものですね。調和を乱すものをしっかり見つけ出す能力が備わっているようです。

さて、全く関係ないのですが、
学校の教室の窓はだいたい左側に設置されているらしい。右側だと右利きの筆記に影ができて書きにくいかららしい。
男性スタッフの越智でした。

@余計な一言@
左利き大変だ。

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