嫌悪条件づけ
今日は「嫌悪条件付け」という現象についてお話してみようと思います。お仕事や教育の現場などで「叱る」ことにも繋がります。叱り方によっては思うように効果が発揮されないことになるようです。

嫌悪条件づけとは
不快な刺激(嫌悪刺激)を使って行動を変化させる学習の一形態です。これは古典的条件づけ(パブロフの犬みたいな)の一種であり、ある刺激に対して不快な経験を結びつけることで、その刺激に対して回避や恐怖などの反応を引き起こすことが目的です。
嫌悪条件づけの実験・治療
- ワトソンとレイナーの「リトル・アルバート実験」
中立刺激(白いネズミ)に対して恐怖反応を条件づけできるかを調べました。
生後11ヶ月のアルバートに、白いネズミを見せます(最初は恐れなし)。その直後に、大きな金属音(不快な音)を鳴らし、この過程を数回繰り返した。
すると、アルバートは白いネズミを見るだけで泣くようになりました。さらに、他の白い毛のある物(ウサギ、毛皮のコートなど)にも恐怖反応が生じました。
これは嫌悪条件づけの一種で、「白いネズミ」という本来中立だった刺激に、不快な音という嫌悪刺激を組み合わせることで、恐怖反応を引き起こした例です。 - ガルシア効果(味覚嫌悪学習)
ジョン・ガルシアにより、ラットにある味のある液体を飲ませた後、放射線や薬物で吐き気を意図的に引き起こします。
すると、一度の経験で、ラットはその味を避けるようになりました。味→不快な身体反応(吐き気)が強く学習されたということです。
これは通常の古典的条件づけと異なり、時間差があっても成立(飲んだ数時間後に吐いても学習される)する場合があることが分かりました。今回は味と吐き気という特定の組み合わせが強く学習されやすいということが分かりました。生物にとって食が命に直接つながることが関係しているようです。 - アルコール依存症の治療における嫌悪療法
アルコールと吐き気を引き起こす薬(例:アントブス)を組み合わせて投与します。
この目的はアルコール依存者に、飲酒に対して不快な体験(吐き気)を関連付け、飲酒欲求を減らすことを目的としています。
服用することが出来れば一定の効果はあるものの、自主的に薬を飲まなければ成立しないため、モチベーションが大きな要因となっているようです。
終わりに
これをやったら嫌な気持ちになったり体調不良になる、という行動と経験を無理やりに結びつけることで、その行動を回避させるということですね。やったらダメなことをやった人をボコボコに怒るのは、今後それをしないようにしてもらうためです。嫌悪条件付けの一種ということですね。ただ勘違いしたくないのは、やったらダメなことを回避できるのかどうかは重要だと思います。回避できない状況で無理強いし出来なくて怒る、というのはいじめの構図と似ています。例えば能力が足りているのに失敗してしまった人に対し叱るのは有効だと思いますが、そもそも能力が足りているのなら叱らずとも対話することで修正は出来そうな気がします。となると回避できない状況を見定めて叱るポイントは間違えないようにしないと嫌悪条件づけが悪い方向に働いてしまい、無駄なストレスをお互いに抱えてしまう良くない状況になりそうです。
そもそも、叱る怒るよりもコミュニケーションをとって理解納得させることの方が能力は伸びるし関係も円満で信頼関係も築くことが出来ると思うので、出来るのであればそうしたいしそうしてほしいと思いました。
さて、全く関係ないのですが、
おつまみをたんぱく質や脂肪を含む食材にするとアルコールの吸収を緩やかにし悪酔い防止になるらしい。
男性スタッフの越智でした。
@余計な一言@
どこかのコンビニにある「乾燥生ハム」みたいな商品がとてもおいしいです。よく売り切れています。残念です。
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