アナウンス効果

今日は有名人が新大臣へのコメントの中にアナウンス効果というものがあったので、それについてお話してみようと思います。

アナウンスについて

アナウンスとは
まずはアナウンスの意味から。日本語で言ってみようとすると難しい気がします。
日本語としてのアナウンスは「名詞で、放送によってニュースや案内などを告げることやその放送。または、正式に発表すること。」を指します。
英語でのannounceは「動詞で、公式に発表する・告知する・披露する。または、～のアナウンサーを務める。」という意味があるそうです。(ちなみに名詞はannouncementで、発表・告知・声明という意味だそうです）
動詞名詞の違いはありますが、内容はあまり差異がなさそうですね。

アナウンス効果とは

アナウンス効果（announcement effect）とは、政府や中央銀行、企業などの機関が何らかの政策や意思決定、方針を発表することで、人々の行動や期待、経済的な意思決定に影響を与える現象を指します。発表の時点で実際の行動や政策が行われていなくても、その「発表」自体が影響力を持つのが特徴です。

アナウンス効果の具体例

・金融政策におけるアナウンス効果
中央銀行の金利政策に関する発表は、市場に強い影響を与えるようで、たとえば、金利引き上げが「予告」された段階で、実際に引き上げられる前から投資家が資産の売買を始めるケースがあるらしい。これは、Campbell et al. (2012)による研究で、FRB（米連邦準備制度）の声明が金利予想や債券市場に与える影響を分析することで、実際の政策変更よりもその「言い回し」や「語調」が市場に影響を与えることを示しました。

・心理学・行動経済学でのアナウンス効果
アナウンス効果は、政策だけでなく、教育・健康・選挙行動などにも影響するようです。
Thaler & Sunstein (2008)の 著書『Nudge（ナッジ）』では、行動を誘導する情報の伝え方（アナウンス）が人々の選択を変えることを示しています。たとえば、健康に関する啓発キャンペーンで「多くの人が禁煙に成功しています」と発表するだけで、実際の禁煙率が上昇することが実験で示されました。

・選挙とアナウンス効果
政治の分野では、選挙の予測報道（「◯◯候補が有利」といったアナウンス）が有権者の投票行動に影響を与えることが分かっているようです。
Lazarsfeld et al. (1944) の「People’s Choice」研究では、「勝ち馬に乗る（bandwagon effect）」や「敗者を応援する（underdog effect）」といった形で、報道内容が投票行動を変えることが分かっているようです。

終わりに

公的や公式に発表された内容が人々の行動に影響を与えることを総じてアナウンス効果と言うみたいですね。今となっては公式だけではなくインフルエンサーなど影響力(信頼度？知名度？)が強いかどうかによりそうです。「ご自身の影響力を考えたほうがいいと思います」みたいなコメントも著名人には多いみたいですが、アナウンス効果を懸念しているということなんでしょうか。著名人の発言だけでなくバズった投稿にもアナウンス効果はありそうですね。(アナウンス効果とは違うのかもしれないけど)
何にせよ公式公的の発表が真実であれば影響受けるのも仕方ないですが、情報操作されたアナウンスかどうかは出来る限り調べたほうが良いのかもしれないです。意図的にアナウンス効果を利用して操作することを狙っている場面の方が多そうです。

さて、全く関係ないのですが、
英語でのマンションは大豪邸という意味らしい。
男性スタッフの越智でした。

＠余計な一言＠
日本で使うカタカナ英語と実際の英語で意味が違う言葉って結構ありますねぇ。

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